好奇心の赴くままに。

理系大学院生が好奇心のままに書き綴ります。

初任給では読み取れない給料の実態

新卒初任給30万、と聞いて皆さんならどう感じますか?

 

2016年11月17日に発表された厚生労働省の「平成28年賃金構造基本統計調査」の結果によると、大学卒の初任給(6月分)の平均は、20万3,400円だそうです。

 

だとすれば30万は破格の給料でしょう。平均より10万円も高いということは、1年で120万も平均より稼げることになるのですから。そんなリッチになれるなら働きたいと思いますよね。

 

でも初任給30万の企業=高給取り?と問われると必ずしもそうではないです。

 

なぜなら、初任給は企業の採用に対する思いで決まってくるのだから。

 

そしてこの事実は必ず就職活動する人には知ってほしいです。知らないまま高い初任給に惹かれて就職すると、辛い仕事を任せられているのにそれほど稼げていない、という事態に陥る可能性があるからです。

 

そこで、今回は初任給の実態についてお話しします。

 

目次

 

そもそも初任給とは

「初めにもらえる給料」

初任給とは最初にもらう給料で、基本給にプラスした諸手当もすべて含めた金額を言います。基本給は勤続年数に比例して上がっていくベースの給料です。諸手当は通勤手当、住宅手当、資格手当など勤続年数に関わらず支給される給料を言い、企業によって諸手当の内容や量は異なります。

「初任給=基本給+諸手当」

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募集要項の初任給の意味

初任給の内訳(=基本給+諸手当)が違うとどうなるの?

 

たとえば、募集要項に初任給30万と書かれたA社とB社があるとします。

・A社の初任給内訳 = 基本給 100 %

・B社の初任給内訳 = 基本給 80% 諸手当 20 % (通勤手当、住宅手当あり)

A社は基本給が高いので給料を自由に使うことができます。しかし、各種手当が出ないので、住宅も自分で探し出し、通勤にかかる給料も自己負担しなければなりません。B社は基本給は少ないですが、通勤手当、住宅手当が付きます。そのため、生活面の負担はB社の方が軽く済みます。

どの企業が高給与なのかは、初任給ではわからない

初任給の額だけで必ずしも高い年収が得られるとは限りません。

初任給はボーナスを含みませんし、基本給の昇給幅は会社によって異なるからです。

つまり、初任給が低い企業でも入社後3年目には高い給料をもらえる可能性があります。逆に初任給が高い企業でもそれほど昇給しない場合もあります。

初任給には企業の意図も含まれている

それでも初任給が低い企業より高い企業に目が行くと思います。しかし、それがもしかしたら企業の意図かもしれない、と疑ってみてください。

 

初任給が高いのは、単に儲かっているからなのか?もしかしたら、とにかく人が足りず、それだけの給料を払わなければ人材を確保できない苦しい状況だからなのかもしれません。

 

逆に初任給が低いのは、株主や顧客への配慮から来ている可能性があります。給料が高いということは、儲けを会社内部にしか還元していないと捉えることもできるからです。なので、あえて初任給を低く提示している企業もあります。大手やB to Cの企業ではよくあることです。

 

高い給料を見極めるためにすべきこと

では、初任給以外でどうやって高い給料を見極めたらよいか?そのときは、転職サイトを見ましょう。福利厚生や年収、評価制度について社員の声がまとめられています。「Vorkers」「就活会議」など、会員登録で無料で見ることができるサイトもあるので、ぜひ確認してみてください。

https://www.vorkers.com/

syukatsu-kaigi.jp

 

まとめ

・初任給=基本給+諸手当

・初任給が高いから給料が高くなるとは言えない

・高い給料を見極めるには、転職サイトが確実